DCPとは、デジタルシネマパッケージ【digital cinema package】という、劇場で映画を公開するときに使用されるデジタルデータのフォーマットの事を指します。
DCPは、映画館で映画を再生するときのフィルムの代わりにデジタルデータとして再生されるものです。
フィルムからDCPへ
もう特別事情がない限りは、フィルム上映ではなくてほぼ全てがデジタルシネマパッケージによる再生環境に切り替わっています。
VPF(バーチャル・プリント・フィー)という配給モデルで運営されているところがほとんどなので、今年あたりからその更新でいろいろ課題が起きてくることではないでしょうか。
DCPっていくらで作られているの?
DCPは、映画館で映画を上映するための最終的な再生用マスターデータになります。
DCPは、DCPマスタリングだけを扱うということはそれほど多くなかったのですが、2015年頃、僕が50〜60万円していたDCPマスタリング業務を、10万円台で受けられるシステムを自前で構築してから一気に価格が下がりました。
多くの個人監督さんに喜んでもらえたので良かったです。
2020年現在はどうでしょう。
大手どころでは20~30万円くらい、中堅どころで15万円くらいです。
個人でDCPマスタリングを受けている方もいらっしゃって、その場合は8~10万円くらいです。
使用されているDCPマスタリングソフト
使用されているソフトは、
上記の2つが主流です。大手どころだとCLIPSTERが利用されています。
僕もDCPマスタリング制作を受けています。
DCP制作サービスやっています
僕のDCP制作環境は以下のような感じです。
①編集ソフト
ADOBE CC + DaVinci Resolve
②字幕ソフト
Subtitle Edit
最終的な書き出しは、カンバス社へ出力代行をお願いするプロセスになります。
③DCPマスタリングソフト
easyDCP+ CREATOR+ & KDM GENERATOR
easyDCPは、1本だけちょっと出力したいという時に使えるライセンスも発行してもらえるので、自分でDCPマスタリングをすることも可能です。
映像と音声が仕上がっていれば、基本的には単にエンコードをするだけなのでそれほど難しくありません。
④DCPのQCチェック
⑤DCPデータの格納
Linux CentOS環境でCRU【HDD】、またはUSBに格納します。
制作価格
価格についてですが
- 15分以内 : 5,000円
- 30分以内 : 15,000円
- 60分以内 : 25,000円
- 90分以内 : 40,000円
- 120分前後 : 50,000円
でDCP制作を行っています。
上記の価格は、かなり安い方だと思うので、納期に余裕がある場合だけ受けています。
HDDへのコピーは結構時間が掛かるので….。
そのうちに余剰利益が出たら、HDDデュプリケーターを導入しようかなと考えています。
HDDは、USBの場合は2,000円、HDDの場合は1万円だけ追加になります。
2台目以降のコピーは、数台くらいならコピー代は必要ありません。
DCPは自分で作ることが可能です。
DCPは、予告編レベルの尺であれば、OpenDCPを利用すれば自分でも完成されることが出来ちゃいます。
本編データも、字幕焼き付けなどですでに画周りが出来ていれば、変換だけなので、エンコードの時間さえあれば全く難しくありません。
DCPは、基本的にLinuxフォーマットでの運用になりますが、予告編レベルのものであれば、FAT32フォーマットのUSBに組み込めるので、Linuxが分からない人でも大丈夫です。
DCPのノウハウ記事をまとめてあります
僕のメインブログになっているユニコブログでは、DCPに関連する記事が10記事以上あります。
いろんな立場からのDCP制作に関する情報をまとめているので、そちらがお役に立てれば幸いです。
それでは^ ^